月を探す光


「……………」


私の腰に腕を回して屋上を出ようとする洸。


「え、無視?
てか自己紹介くらいさせてよ」


「那月に喋り掛けるな」


「それはさすがに無理でしょ!」


「知るか」


「那月は俺と慶が居ればそれで良い。」


「なんで慶はオッケーで俺たちはダメなのさ!」


「俺の勝手だろ」


女顏vs.洸


本当に女顏はうるさい。


「那月ちゃんだって自己紹介したいよね!?」


何故私に話を振るんだ


「別に……」


「那月の事呼んでんじゃねぇよ」


「じゃあなんて呼べばいいのさ!」


「呼ぶな喋るな近寄るな」


「なにその3拍子」


「…………」



いつまで続けてるんだろうか。


ヒマだから帰りたい。

授業始まってるし。