月を探す光


「那月、好きだ。」


「っ……!」


いきなり、私の耳元で囁いた洸。


…私が耳弱いの分かっててやってる確信犯だ。


「お前が別れたと思ってるならそれでもいい。」


そこで一拍置いて、





「俺ともう一度付き合ってくれ。」




甘い低音ボイスと共に耳元で囁いた。


「……うん」


ポロリと自然に溢れていた言葉。


「やった……!」


きっとそれは、洸のこの嬉しそうな声が聞きたかったからだと思う。


洸が喜んでると、私も嬉しい。


完全に自分たちの世界に入り込んでた私達。


完全に洸の友達が居るのを忘れていた。




「そろそろいい?」

「おーいお二人さーん」

「イチャつきやがって…」


今度は慶もいれて邪魔な声がかかる。