月を探す光


「那龍に言われた。

"意味のない喧嘩をして何になる。
喧嘩は守りたい者を護る為にするものだ。
今のお前を見たお前の大切な奴はきっと悲しむ。
守りたい者を護る為に強くなれ。
他人をそれに巻き込むな。
お前ならきっとトップに立てる筈だ。
族を作れ。強くなれ。いいな。"


そう言われた。」



お兄ちゃん……良いこと言うじゃん。


「だから俺は一から慶と族を作る事にした。」


「大変だったんだよ?族を一から作るの。
人を集めなくちゃいけないし、倉庫の確保しなくちゃいけないし、名前を広めなくちゃいけないしで。」


「お疲れ様。」


「月光を作った理由は二つだ。

一つは俺みたいな奴を増やさない為。

もう一つは……」


「ん?」


私を抱き締める力を強くした洸。


「お前の為。」


「……私の為?」