月を探す光


毎日お兄ちゃんのお見舞いに行って、少しして帰る。


そんな生活をして1ヶ月。


学校は春休みに入っていた。


たまにお兄ちゃんの仲間や従兄弟の遥人もお見舞いに来てくれた。


そんなある日、話があるとお医者さんに家族で呼ばれた。


「宮崎さんの容態はまだ一刻も許さない状況です。
この病院は長期間の入院は出来ないので、治療も完璧には施せません。」


「○○市にある総合病院に移転してもらっても宜しいですか?」


「○○市、ですか……」


○○市は、家から通うには遠い。


片道2時間は掛かるから、こうして頻繁に通う事は出来なくなる。


「○○市の病院であれば宮崎さんも安心して治療が出来る環境にあります。」


「……わかりました。」


「手続きはこちらでするので、暫くお待ち下さい。」



そう言って部屋を出て行ったお医者さん。


「○○市、か……
那月、お兄ちゃんにこうして頻繁に会いに行きたいよな?」


「うん」


「引っ越すか。ナミも良いか?
家から通うには遠すぎる。」


「そうね……賛成よ。
でも那月、学校は良いの?」


「良いよ。転校する。」


洸が居ない学校なんて、行っても意味ないしつまんない。


特に友達も居ないし、学校に思いれがあるわけじゃないし……