彼等が向かったのは11階の個人の病室。


それなりの金を払わないと入院する事の出来ない病室だ。


ノックをして入る。


病室に響くのは


ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…


その機械音のみ。


ベッドに眠っているのは、1人の青年。


これも容姿が整っていて、女といくらか似ている。



「久しぶりだね。遅くなってごめん。」


愛おしそうに、眠っている男の頬を愛でる女。


その後ろでは花を生けたり、眠っている男に話しかける順番待ちをしていたりする3人の男達。


女が話し掛け終わると、順番に眠っている青年に話しかける男達。


「また来るね。隼人。」


ピッ…ピッ…ピッ…


それが終わると長居はせず、病室を出て行った。