「んなわけねぇだろ。有り得ねぇ。」
「……なんでそんな顔するの?」
顔を歪めて悲しそうに、だけどそこに怒りが混ざったような顔をする洸。
「ごめん……那月」
「……何が」
「助けるの…遅くなった。」
「…助けに来てくれたから良いよ。」
死体のような血だらけの黒蛇の総長を目の前に穏やかな雰囲気が流れる二人。
「ごめん……ごめん那月」
「洸……嫌いになってない?」
しっかりと那月を抱き締めた洸。
もう完全に二人の世界が出来ている。
「家帰るか。那月。」
「帰る……」
……どんだけ自由なんだか。
「慶。」
「了解。」
ほらね?どうせ片付けるのは俺なんだから。
全く、世話が妬ける2人だよね。
こうして2人は……うん。
仲良く甘い雰囲気を残して家に帰って行った。


