月を探す光


「電話は!?」


理人が掛けると


「ダメだ。繋がらない。」


でも、


「ちっ……」


洸が掛けると


「……誰だてめぇ。」


何故か繋がった。


でも、明らかに那月に対する対応じゃない。


って事は、那月じゃない誰かが電話に出た事になる。


「洸、スピーカー」


スピーカーにして耳を傾けると


「どーもどーも月光さん。
お姫様は黒蛇が預かってるよーん。
いやぁ、可愛いねー。お姫様。
お前らが来るまでに味わっておくよ。
ギャハハハハ」


ブチッ


そこまでが限界だったらしく、電話を切ってしまった洸。


「ちっ……あのクズめ。」


「洸……」


黒蛇は、関東No.5の暴走族で
汚い事をするので有名な腐った族。


「今すぐ全員集めろ。行くぞ。」


「「「了解」」」


俺たちは各自自分の役目を果たすべく行動を開始する。