「出せ」
「はい…」
静かな車内。
車の中なのに私を横抱きしたまま離さず、そのままの態勢。
「着きました」
マンションの前に着くとお礼も言えないまま車を降りて、階を上がる。
家に入ってベッドに何故か直行する。
「……那月……那月……」
「ん?」
「すまねぇ……すまねぇ……」
「助けてくれたから大丈夫。」
ベッドに私を寝かして、上から被さって抱きしめる洸。
心なしか声が震えている。
「消毒しねぇと……」
「え?」
「あのクズに何された。」
「ちょ、洸……」
そう言って私の髪を掬ってキスを落とした洸。


