月を探す光


それでもまた、殴り続ける。


ねぇ……もう振り向いてもくれないの?


洸……


立ち上がってフラフラと洸の元へ行く。


パシッ


「那月っ!そっちは危ないからダメだ」


慶に止められたけど、思いっきり振り払った。


「ねぇ、洸……」


ガムシャラに殴り続ける洸の背中に抱きつく。


「……那、月?」


「もう、私の事嫌い?」



抱き着くと一瞬でピタリと殴るのを止めた洸。


「んなわけねぇだろ。有り得ねぇ。」


「……なんでそんな顔するの?」


ねぇ、なんでそんな悲しそうな表情するの?


なんでそんな怒った表情するの?


なんで?