洸が私の家に住むようになって早2週間。
「治った!洸、治ったよ!」
「良かったな那月」
「うん!」
あのお腹全体に広がっていた赤黒い痣が治った。
押しても痛くないし、完治した。
テンションが珍しく上がっている私の頭を撫でる洸。
「んじゃ、心置きなく那月に触れるな。」
「え?あー、うん」
「なんだその微妙な返事」
「だってなんか照れるじゃん」
「そうか?」
「うん」
「まぁ可愛いから良いけど」
さっそく私の事を抱き締めた洸。
痛いくらいギューっと抱き締めている。
「やっと那月に触れる」
普段から私に触ってますよね?
ただ抱き締められないだけで。
「那月不足で死にそうだった」
……ダメだ。洸の基準が分からない。
一緒に住んでるのに。
遠慮はあるけどベタベタ毎日私に触れてたのに。
それで私不足って……マジか。


