月を探す光


朝ご飯を作ろうとベッドから降りようとしたら


「洸離して」


「もう少し」


洸に捕まって腕の中に逆戻り。


離そうとしない洸。


「朝ご飯いらないの?」


「いる」


「なら離して。作れないじゃん」


「ん……」


「こーうー」


胸板を押して離れようとするけど、洸に勝てるはずもなくビクともしない。



「ん……充電完了」


やっと離してくれた


「リビング行こ?」


「ん」


洸と二人でベッドから降りて手を繋いでリビングに行く。


「コーヒーで良い?」


「ん。」


まだ眠いのかソファにダランと座っている洸に笑いを堪えて、朝ご飯の準備に取り掛かる。



洸はブラックが好きだからーっと。


「はい。」


「…さんきゅ」


コーヒーメーカーで作ったブラックコーヒーを机に置いて、キッチンに戻る。