月を探す光


洸の事は3年間離れていた間、揺るぐ事はなかった。


今でも好きだ。


でも、"あの光景"が私の心を冷たくさせる。



「俺たちは終わってねぇ。勝手に終わらせるな。」


「終わったよ。」


「ふざけんなっ……!」


私を離さまいと、抱きしめる力を強くする洸。


苦しい……


でも、だからこそ洸の気持ちが痛い程伝わる。


ダランと垂らしていた私の腕は、洸の胸を強く押して体を離そうとする。


「離して……洸」


「離さねぇ」


「お願いだから……」


これ以上居たら、洸の元を離れられなくなる。


少し力が緩んだ隙に、スルリと腕を抜ける。