ある日のこと


いつものように下駄箱を開けると、一枚の紙が入っていた。


"昼休み、誰にも言わず体育館裏に来い"



全てはここから始まった。


まぁ、何階の空き教室とかに指定されなかっただけでも良かった。


だって、そんなとこ指定されても場所分からないし。


極度の方向音痴を舐めちゃいけない。


「那月、どうかしたか?」


「ううん。なんでもない。」


「そうか。屋上行くぞ。」


「うん」


紙を鞄に突っ込んで洸の隣を歩く。