「クソッ……」


苛立ちを隠そうともせず、殺気を振りまいて仲間の居る倉庫へと帰って来た黒髮の男。


「おかえり、洸。どうだった?」


眼鏡を掛けた赤茶の髮の男が帰って来た"洸"に声を掛ける。


「収穫なしだ。ちっ…」


バキッ


"洸"と呼ばれた黒髮の男はイライラを壁にぶつける。

壁は見事に穴が開き、また修理しなければと赤茶の髮の男は考える。


「やっぱり俺が探せば……」


「ダメだ。俺が見つけなくちゃ意味がねぇ。」


洸は探している。


「でもっ……もう探し続けて3年だ。」


3年もの間、時間さえあれば探している。