急いで立ち上がる。


ゴンッ!


「う…」

「キヨ!大丈夫!?」


まだ腕が、引き出しから出てなかった。


痛い。


恥ずかしい。


泣きたい。



「は、はい…」

お婆さんのように腰を曲げながら、手渡した。



矢倉くんが笑って受け取った。

「ありがと。すぐ返す」

風のように去って行った。


ユリエちゃんが変なため息をついた。

「おーちーつーいーてっ!」

「はい…」


痛い…。

手をさすった。