Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~

あれ?ホメたのに?

おかしいなぁ…

私、褒め方も不器用?


タっくんが笑いだした。



「あ~可笑しい。お前としゃべってると、緊張感がなくなる」

「ごめんねぇ」

「いいよ…でも松本清張って…」



タっくんが首を傾げ、肩を震わせながら去って行った。



小学生の頃から、何でも出来る人だったな。


アカネお姉ちゃんは『家族へ向けた言葉』というテーマで書初めをした時、


「器用貧乏 for 弟」


で提出して、先生とお母さんに怒られたらしい。



器用貧乏なんて、うらやましい。



私なんて「不器用びんぼう」だよ…