Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~

「どうしようも、ないのよ…もう、もう何もかも手遅れなの…気、、気づいた時には、お、親なのに子供が、子供が、何を望んでるかも分からない…全部、先回りして…奪ってたの。子育ては絶対に、絶対に、先回りなんか出来ない…!」


タケルくんのお母さんが、背中をさすった。

その頬にも涙が伝っていた。



「うわあああああああああ!!」

お母さんが泣き声が夕方の住宅街に響き渡った。


タケルくんのお母さんは一緒に涙を流しながら、ただ抱きとめて背中をさすり続けた。

「つらいね…つらいね…」

ただそれだけ言い続けてくれている。


お母さんは泣き続けた。

それでもようやく、泣き声が収まってきた。

「ご、ごめんなさい…」

「いいよ、いいよ」



お母さんは、タケルくんのお母さんから体を離すと息をついた。


「ごめんなさいね…」

「いいよ…」

「私、ずっと清子に頼ってきたの。親失格なのよ…」



お母さんがバッグからハンカチを出して、タケルくんのお母さんに渡した。


「ありがと」

タケルくんのお母さんが、それを受け取った。

お母さんも涙を拭った。


「…なんだか、不思議。急にすっきりしたわ」

「同じ思いしてる親御さんいるはずだよ。そういう会を探して入ったら?」

「勧められたけど、まだ入っていないの…」