Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~

家の前まで来た。



「香田さん」


あ、タケルくんのお母さんだ。



「ああ…」

お母さんは、焦点の合わない目でタケルくんのお母さんを見た。

話が途切れた。



「今日、タケルがお邪魔したみたいだけど…清子ちゃんの具合どう?」

「来てくれて…ね…」



また話が途切れた。

タケルくんのお母さんが、そばへ来た。


お母さんが話しだした。


「うちの子、もう駄目なのよ…もう死にそうなのよ」


お母さんが、しがみつくようにタケルくんのお母さんの袖をつかんだ。

そして子供のように泣きだした。

「…もう駄目なの。何も…何も望んでないのよ…私のせいなの…」


あんなに人の目を気にするお母さんが、家の外で声を上げて泣いている。