幸せの定義──君と僕の宝物──

若かったあの頃の面影を残して優しく笑うトモを見て、アユミは嬉しそうに笑った。

「やっぱり…トモくんはトモくんだね。」

「え…やっぱ弱くて頼りない…?」

「違うよ。大人になったし、テレビで見てたらあの頃とは雰囲気も変わったと思うけど…私の前では、ちゃんとトモくんなんだなって。」

「よくわからないんだけど…。」

「中身は私の好きなトモくんで、安心した。」

トモはアユミの涙を指で拭って、涙の跡が残る頬を両手で包み込んだ。

「ずっと離れてて何も知らなかった分、これからはなんでも話して。今すぐにどうこうできるほど簡単じゃないかも知れないけど…この先の事、一緒に考えていこう。」

「うん…。ありがとう…すごく嬉しい…。」

「アユ、好きだよ。」

最後のおやすみのキスから13年。

再びトモの唇が、アユミの柔らかい唇にゆっくりと重なった。

そっと触れるだけの、あの頃より優しいキスの後、二人は少し照れ臭そうに見つめ合った。

「13年ぶり…かな?」

「そうだね…。」

「もう1回…していい?」

「…うん…。」

恥ずかしそうにうなずくアユミを抱き寄せて、トモはもう一度唇を重ねた。

「…んっ…。」

あの頃よりも甘い大人のキスに、アユミが小さな声を上げる。

長いキスの後、トモがゆっくりと唇を離すと、アユミがトモから少し目をそらした。

「私の気のせいじゃないと思うんだけど…トモくん、なんか…昔よりすごく慣れてる…。」

「えっ?!」

「そうだよね…。昔からトモくんはモテたから…私と別れてからも、たくさんの人と付き合って大人になったんだろうね。」

「いや…あの…アユちゃん?!」

途端に慌てふためくトモを見て、アユミはおかしそうに笑った。

「それでも私とマサキを選んでくれて、ありがとう。」