幸せの定義──君と僕の宝物──

トモはアユミを強い力で引き寄せ、思いきり抱きしめた。

「好きだよ。オレは今もアユが好きだ。今度こそ絶対離さない。」

「でも…私といたら…マサキの事もあるし…いろいろ言われるでしょ…?」

ためらいがちにアユミが呟くと、トモはあの頃と同じようにアユミの髪を愛しそうに撫でた。

「誰になんて言われても、アユとマサキは、オレがちゃんと守る。今度こそアユを迷わせたりしない。オレの手で必ず二人を幸せにするから…もう一度だけ、オレを選んで。」

あの頃より大人になったトモの広くて温かい胸に顔をうずめて、アユミが小さく呟く。

「私もう…あの頃みたいに若くないよ…?」

「そんなの、オレだって一緒だよ。」

「仕事もあるし…マサキもいるし…昔みたいにずっと二人っきりではいられなれないよ…?」

「オレも仕事あるのは同じだし、二人きりもいいけどマサキとも一緒にいたい。」

「トモくんならきっと…もっといい人見つかるでしょ…?」

「アユちゃんより好きになれる人なんか、オレにはいない。」

「ホントに私でいいの…?」

「オレはアユちゃんじゃないとダメなんだ。アユちゃんのホントの気持ち…聞かせて。」

アユミは涙を流しながら小さくうなずいた。

「私も…トモくんが好き…。」

「ホントに?」

「うん。私もずっと、トモくんを忘れた事なんてなかった。今も、好き。」

「良かった…。」