幸せの定義──君と僕の宝物──

「だったら、もうあんな事言わないでよ…。ハルは、とーちゃんと一緒にいたいの。他の人とじゃなくて、とーちゃんと幸せになりたいの。とーちゃんもそう思ってるからハルに指輪くれたんじゃないの?」

右手の薬指に光るハルと同じ指輪を、リュウはじっと見つめた。

「思ってるから…ハルを誰にも取られたくねぇから…ハルに、オレの渡した指輪をしてて欲しかった…。離れてても、ハルが他の男の事、好きにならねぇように…。」

ハルは微笑んで、リュウの唇にそっとキスをした。

「ハルは、とーちゃんが好き。これからもずっと、他の人なんか好きにならないよ。」

「この先…まだまだなげぇぞ?こんなつまんねぇ男でいいのか?」

「これからずっと、ハルが、とーちゃんを幸せにしてあげる。そうしたら、つまんなくないでしょ?」

「…生意気だっつーの…。」

予想外のハルの言葉に、リュウは苦笑いした。

「でも…ありがとな、ハル…。」

珍しく素直なリュウに、ハルは少しいたずらっぽい笑みを浮かべた。

「惚れ直した?」

「バーカ。」

「バカって何よ…ひどいなぁ…。」

ハルが拗ねたように唇を尖らせると、リュウは笑ってハルの唇に軽く口付けた。

「好きだぞ、ハル。」

ハルは嬉しそうに笑って、リュウにギュッとしがみついた。

「浮気はダメだからね。」

「はぁ?なんだそれ。」

「とーちゃんが他の女の人に触るのは許せないもん。もしかして…そういう事する相手が、別にいる…?」

「……いなくはねぇ…。」

「…ふーん…。」

ハルはリュウから手を離して、クルリと背を向けた。

リュウは慌てて、ハルの体をもう一度自分の方に向けた。

「もうしねぇ。絶対しねぇ。」

「ふーん…。ホントかな…。」

「約束する。」