幸せの定義──君と僕の宝物──

ハルは泣きたくなるのを堪えて、レナの病室に戻った。

レナの様子はまだ落ち着いてはいるが、陣痛の間隔は確実に短くなっている。

「ユウ、出産に立ち会うって言ってたから、なんとか間に合えばいいんだけど…。」

レナは時折襲ってくる痛みを堪えながら、ハルに笑って見せた。

「レナさん頑張って。ハルがついてるから!」

ハルに手を握られ、レナは笑ってうなずいた。





それから1時間ほど経った頃。

ライブを終えてステージを下りた`ALISON´はホテルに戻って帰り支度をしていた。

着替えを済ませたユウは、スマホに新着メールが届いているのに気付いてメール受信画面を開いた。

(レナからだ…。どうしたんだろう?)

レナからの短いメールを確認しようとしたユウに、リュウが叫ぶ。

「ユウ!!片桐さん、陣痛始まったって!!」

「えっ?!じゃあこの番号は病院か!!」

「とりあえず電話しろ!」