幸せの定義──君と僕の宝物──

冷蔵庫で冷やしたブドウでも食べようかとレナが立ち上がった時、キッチンのカウンターの上でレナのスマホがメールの受信を知らせた。

「あ、ユウからだ…。“ハルちゃんは無事に着いた?”って。」

レナの言葉を聞きながら、ハルは少し眉を寄せた。

(とーちゃんはそういうメールとかしてくれない…。ハルの事、心配じゃないのかな…。)

「ふふっ…。リュウさん、ハルちゃんの事が心配でしょうがないみたいだって。」

それを聞いたハルが、目を大きく開いて顔を上げた。

「だったらリュウからハルちゃんに、素直にメールでも電話でもすればいいのに…。」

「照れ臭いって言うのもあると思うけど…また子供扱いしてるって、ハルちゃんに思われたくないんじゃない?」

「なるほどねぇ…。あ、そうだ。レナ、スマホカメラ使えるようにして。」

「うん?いいけど。」

レナはわけがわからないまま、言われた通りスマホをカメラモードにした。

「ハルちゃん、ちょっとここ座って。」

「ハイ…?」

ハルもマユに言われた通りそこに座った。

「マコト、おいで。かわいいお姉さんにだっこしてもらおうね。」

マユはラグの上に敷いたバスタオルの上で腹這いになって一人遊びをしていたマコトをヒョイと抱き上げ、そっとハルの腕に抱かせた。

ハルの腕に抱かれたマコトは、まあるい目でハルを見上げてニッコリ笑った。

「かっ、かわいいっ…!!」

ハルはマコトと見つめ合って、愛しそうに優しく笑う。