幸せの定義──君と僕の宝物──

レナが連絡を取ってしばらくすると、マユがマコトを連れてやって来た。

「今日はシンヤ打ち合わせで出掛けてるから、女子会だけどマコト連れてきた。」

「いいよ、マコトくんは赤ちゃんだもん。」

マユはハルの顔を見ると、ニコッと笑った。

「あなたがハルちゃん?」

「ハイ…はじめまして、宮原 波琉です。」

ハルが緊張の面持ちで挨拶すると、マユはマコトをラグの上に座らせて、ハルの手を握った。

「かわいい!私、三浦 麻由。この子は誠。よろしくね!」

「こ…こちらこそ…。」

昼食にレナの作ったパスタを食べながら、マユはマコトに離乳食を食べさせた。

「マコトくん、上手に食べるね。」

「よく食べるよ。大きくなるわけだよね。」

ハルはかわいい口を一生懸命開けて次の一口をねだるマコトを見ながら、リュウとの間に子供ができたらこんな感じなのかな、と未来を想像する。

「いいなぁ…。優しい旦那様とかわいい赤ちゃん…。」

ポツリと呟くハルを見て、レナとマユは思わず顔を見合わせて微笑んだ。

「ハルちゃんは早く子供が欲しいの?」

マコトの口にスプーンを運びながら、マユが尋ねた。

「子供が欲しいと言うか…それより早く大人になりたいと言うか…。」

「ハルちゃんは早くリュウさんと一緒にいられるようになりたいんだよね。」

レナの一言にハルは少し恥ずかしそうにうなずき、マユは驚いてスプーンを持つ手を止めた。

「リュウさんと…って…`ALISON´のリュウ?って事は…。」

「ハルちゃんはリュウさんの大事な未来のお嫁さんだよ。」

「えっと…ちょっと待って…ハルちゃんまだ高校生だよね?」

「高1です。やっぱりおかしいですよね…。」

これが普通の反応なんだなと思いながら、ハルはため息をついた。