幸せの定義──君と僕の宝物──

「リュウが選んだ服買ってあげたら、ハルちゃん喜ぶよ。かわいい彼女が喜ぶ顔、見たくない?」

「なんか、こっぱずかしいな…。」

(見たいけど…。)

ユウは、少し離れたところで相変わらずレナと楽しそうに服を選んでいるハルをチラリと見て、小声でリュウに話す。

「ハルちゃんはリュウのために大人っぽくなりたいみたいだよ。」

「オレのため?」

「歳が離れ過ぎてるから、一緒に歩いてたらリュウが変な目で見られるのがいやなんだって。一緒に歩いてもおかしくないように、早く大人になりたいんだってさ。さっきレナがそんな事言ってた。いじらしくて、かわいいって。」

(そんな事言ってたのか…。)

リュウは少しぎこちない手つきで、ハンガーに掛かった服を手に取った。

「オレの選んだ服なんか喜ぶか…?歳も離れてるし、趣味が違うとか…センスないとか言いそうだけどな…。」

「リュウがハルちゃんに似合うと思う服を選べばいいんだよ。」

慣れない事に照れるリュウを、ユウは微笑ましく見ていた。

(なんだかんだ言って、やっぱりハルちゃんが好きなんだなぁ…。)



あまりに大人っぽい服では今のハルには似合わないし、子供っぽく見える服ではハルを傷付けてしまうと、リュウは散々悩んだ挙げ句、膝上丈のチャコールグレーのワンピースを選んだ。

ウエストには白いリボン、重ね襟と袖口、スカートの裾やプリーツ部分など、ところどころに白と紺のギンガムチェックのアクセントが施されている。

「ハル…これ。」

リュウが恥ずかしそうに目をそらしながら手渡すと、ハルは驚いてリュウを見上げた。