幸せの定義──君と僕の宝物──

「リュウ、かわいい嫁は元気だったか?」

缶コーヒーを飲んでいたリュウは、トモの言葉に慌てふためいてむせ返った。

トモは楽しそうに笑って、左手でリュウの肩を叩いた。

「リュウ、めちゃくちゃわかりやすいな!」

「はぁっ?!」

リュウが手の甲で口元を拭いながら、運転席のトモを見た。

「ハルもいよいよリュウに嫁入りか?」

リュウは照れ臭そうに首の後ろを押さえた。

「ハルはまだ高校生だからな…。大人になるまで待つつもりだ…。」

ぽつりぽつりと答えたリュウの言葉に、今度はトモが驚いた。

「えっ…マジだったのか?!オレ半分冗談のつもりだったんだけど…。」

「なんだよそれ…。」

「だってさぁ…。相手、ハルだぞ?18も離れてるし…リュウだってハルの事、娘同然だから有り得ねぇって…。」

「そのはずだったんだけどな…。こんなオレの事ずっと好きだって言い続けてくれんの、ハルしかいねぇし…ハルを幸せにしてやれんの、オレしかいねぇんだってさ。」

トモは穏やかに話すリュウを見て、こんな幸せそうなリュウを見たのは初めてだと思う。

「愛されてんな、リュウ。」

「オレはまともな恋愛してこなかったからさ。そういうの、ハルと一緒にゆっくり学んでこうと思ってな。こういうのも幸せだろ?」

「いいんじゃね?ルリカさんが姑になるんだから安心だな。」

「マジでこえーよ…。」