「おい蓮央、次あの女が来たら殺していいか?」


「やめとけ圭太。諒真が脅したならもう来ねぇよ」


「もしもの話だ。せっかく咲誇の記憶がもどったのに、あいつに邪魔されてもいいのか?」


「…それは、そうだが……」




倉庫の中から響いてくる会話。




「…………」



入るタイミング、掴めない・・・


ってかここで入ったら瞬殺決定じゃん。




あたしは今、倉庫の入口に立ち入るタイミングを伺っている。


あの圭太って人が邪魔だな……。




「おい、何してんだ?」


「!!!??」



後ろから急に声をかけられ、心臓が跳ねる。


振り返ると、そこにいたのは赤髪の男だった。


ヘッドホンを首にかけている。