思い出して、奈緒。





もう一人のあたしが囁く。





男はなんのためにいるの?







「……利用するため…………」






そう、利用するため。







だから、誰にも心を許さないで。







あいつらへの復讐のことだけ、考えて。







若木諒真を、利用するの。