「だって、慣れてるから」
「あ゙…?」
その間抜けな声にクスッと笑い、言った。
「9年間親にその目で睨まれながら、『死ね』って言われ続けたもの」
「…………は……?」
若木諒真の、あたしの髪を掴む手が緩む。
動揺で揺れる目。
初めて、その顔が崩れたのを見た。
初めて、その心を乱した。
もっと話したら、もっと揺れてくれるかな?
「知りたい?あたしの過去……」
驚きに満ちている若木諒真の頬をなで、微笑む。
「知りたいなら、教えるけど?」
「…………」
沈黙を肯定と受け取り、あたしは話し出した。
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