睨みながらそう言うと、フンと鼻を鳴らして若木諒真は言う。 「泣いてたからだよ」 「え……?」 泣いて、た? あたしが? 「うなされながら『やめて』ってな」 「嘘……」 まだ、あたしは怯えているの? もう過ぎたことなのに…… 「何があったか聞くつもりはねぇ。お前のこと、許したわけじゃないから」 あたしを見る鋭い瞳。 その目には、憎悪や怒りが含まれていて。 あいつらと同じ目。 あたしを見る人は、みんなそういう顔をするよね。 誰一人として、優しい目で見てくれる人はない。 笑えてくる。