「奈緒ちゃん、はい、3万ね」 裸のままのオヤジが、あたしに諭吉を3枚差し出す。 それを受け取り、ベッドに潜り込んだ。 「じゃあ、またよろしく〜」 ご機嫌な様子でオヤジが帰った後、のそのそと下着を付ける。 テーブルの上には、諭吉が3人。 あたしはそれを全部くしゃくしゃに丸めてゴミ箱に投げ捨てた。 だって、別に金が欲しいわけじゃないから。 抱いてくれればどんな相手でもいい。 タダっていうのは癪だから、必ず1万は請求するけど。