「歩...さっきの話、本当なのか?
何で今まで隠してたんだ?」
「これは俺の問題っすから。
何と言われようと、自分で解決するんで」
「ッ、自分でって、お前なぁ……!」
「悪いですけど」
蓮央さんの言葉を遮るかのように、歩は鋭い視線を向けた。
「アイツは俺の獲物なんで、手ぇ出さないでくれますか」
その迫力は、蓮央さんにまでも有無を言わさぬほど。
誰も、何も言い返せなかった。
あの無気力な歩が、こんなに本気で挑もうとするなんて...
よっぽど、そいつが憎いんだろうな。
大切な友達を奪われた悲しさ、悔しさ。
あたしにはその半分も分からないけど...どうしてか、胸が苦しくなった。
それは咲誇さんも一緒のようで、胸のあたりで手を握りしめている。


