「僕もあまり詳しくは言えないけど...。
中学の時、歩からこんな話を聞いたよ。
親友の仇をうつために、強くなりたいって」
「仇?」
「うん。
歩の親友は...ある男に殺されたって」
殺された。
物騒な言葉に、その場の空気が重くなる。
「殺したって...そいつは誰なんだ?」
「分からない。
名前も顔も、分からないんだ。
ただ分かるのは......昔、とある県で活動してた、【闇桜】っていう暴走族の総長だったってことだけ」
やみざくら、という暴走族?
そんなの聞いたことがない。
どこかの弱小チーム...?
「その【闇桜】の人たちと色々あって、歩の親友は亡くなったんだ...。
そのことでかなり心を閉ざしてたけど、僕と諒真さんが説得してここに入れたってわけ」
「ほらな。俺は、嘘は言ってねーよ?」
諒真さんの主張に、誰も反応しなかった。
...ううん、できなかった。
そんなことが...あったなんて。


