朝日に照らされて透明な水になっていた池だった。


「さっきのは一体…」

「池の畔の呪い…か、、」


そう呟き俺は池の畔に近づきそして、


バキッ!ガシャン!


と、音をたて目の前の畔を壊した。
畔からは綺麗な水が溢れ出てどこかへ流れていく。


「これで平気だろ…帰るぞ…ユウ」


俺は畔を背に歩き出した。
それに、ユウも立ち上がり、、


「あぁ、そうだな…」


そう言って歩き出した。
このどこまでも流れる水のように俺も自分の役目をしっかりと迷わずに果たそうと思った。


だが、俺は頭の中でこの言葉が残っていた。
カイと言う名の吸血鬼が言ったこの言葉――。



“あの人には気を付けろ…“



あの人とは誰だろう―――。


この言葉が妙に俺をざわめかせた。