俺の目から一筋の涙がこぼれる。
理由はわからない………。



この二人が可哀想……とかじゃなくて
脳裏を焦がす微かな光景が頭を掠めていく。


「はは、、」



やっぱり、運命は哀れで、残酷すぎる。


"魔物"に恋をした少女―――
その"少女"に恋をした魔物――――



俺は………この二人のために…死神という職務を果たす。
例え、、自分の命が消えようとも………。



真夜中の夜、俺は確かに誓ったのだ。
そして、スイがサキの耳元で言った言葉―――。




"サキを愛してる……永遠に…………"



微かだが、、確かにこう聞こえたんだ………。
俺は背を向けてこの街を後にした。