その一言から始まるstory




琉稀くんと別れて、トイレに向かう。

トイレに入って鏡を覗いた。



……りんごみたい


そう思うほど真っ赤だった。



しばらくその場でじっとしていると顔の火照りも消えたから教室に向かおうと足を進めた。





……1-A



その札が掲げられている教室の前で一度立ち止まって、一歩を踏み出す。


前の黒板に書いてある席順から私の名前を見つけてその席に移動する。



……窓側一番奥というラッキーな席だった。

苗字順じゃないんだね……たぶん成績順?知らないけど



自分の席に着いてカバンの中身を整理していると、不意にとなりから声をかけられた。