夏の恋は弾ける炭酸

あれ・・・?そういえばお父さんも射的でぬいぐるみを取って、お母さんと付き合ったんだよね。


ということは、将来裕樹くんと結ばれる~!!??

私は更に顔がリンゴ飴並に赤くなった。


「そろそろ行こうか。」


食べ終わった私達はその場を立ち上がり、射的屋さんに向かった。




しばらくして射的屋さんに着くと、ハチマキを巻いた威勢の良いおじさんが宣伝していた。


「はーい、いらっしゃいいらっしゃい
射的一回500円、そこの若い兄ちゃん、こっち来て射的やんねぇーか~?」


「じゃあ、一回だけお願いします」


裕樹くんがおじさんに500円を手渡すと、カチャカチャと音を立てながら玉をセットした。


「じゃあ、頑張れよー」


おじさんは相変わらず明るい。


玉は全部で五発。


景品の中には時計や、可愛らしいドレス姿のくまのぬいぐるみや、お菓子などがあった。


どれも皆難しそう。



「裕樹くんはどれを狙ってるの?」


「あのくまのぬいぐるみ」


「頑張って!裕樹くん…」