ユメセカイ

黄色い髪の人は今度はしゃがんで、茶色い紐靴を私の足元に置いていた

これは、履いてということだよね


裸足に靴って、石川純一かい


と心の中でツッコミした


すると今度は手を私に向けてパタパタと振っていた

着いてきて、ということ?


言われた通り、と言っても喋ってないから示した通りになるのかな、に従って黄色い髪の人に着いて行くことにした

部屋の外は、長い廊下になっていた

その廊下を黄色い髪の人の背中を見ながら進んでいく

外への扉だろうか、大きな扉を開けてくれて、どうぞというように通ることを促していた

何て紳士なんだろう

女の子にだったらやったこともあるし、やってもらったこともあるが、男性にやって貰うのは少しドキドキする気がする

黄色い髪の人の紳士っぷりに感動したが、その後にもっと感動することになった


目の前には広い庭。
色とりどりの花がいっぱいに咲いている

そして花に囲まれるように建っている、教会。


此処で結婚式を挙げたら素敵だろうな

相手はいませんけど

振り返って、私がさっきまで居た建物は、離れの聖職者さん達が暮らす所かな

振りたときに黄色い髪の人と目があったので、こんな綺麗な場所を見ら れた喜びか、目があったから恥ずかしいかったのか、はたまたその両方かで、笑いかけた

すると黄色い髪の人は、優しそうな顔を少し驚いたように変えて、優しい笑顔で笑い返してくれた