ユメセカイ

美しい人がベッドの前にあった椅子に腰掛け、私の方を見る


「カナハチカナヤユサマンホ」

話しかけられたので、思わず伏せていた顔を上げる


近くで見ても、すごく綺麗な顔。
思わずガン見していると


「ヌルミ、ミモザノテワワナカマハタヤ?」


質問された。もちろん答えられないわけで。首を傾げた


「ニマツサホヌネソヌオナスノワユトノ?」

また質問。やはり首傾げることしかできない


「ナハヤヲカタナハサヤマカタミマザヤヒチヤ?」


また傾げることしか出来ない私


「ヌキタワユイテヤサナヲカアマハサチラ!?」

ずっと首を傾げるだけの私に痺れをきたしたのか、少し口調が強くなってしまった


無言では切り抜けられなかったか

この方が偉い人なら、この答え方は無礼なのか


教会の黄色い顔の人は何も喋らない私にあんなにも紳士にしてくれたことを少し懐かしんだ



「ア、アイムソゥリィ…」


英語が通じるのかどうかわからないが、世界共通の言語である英語を思わずポツリと呟く


すると、美しい顔の人は自身の首につけていた瞳と同じ、アメジストの宝石のネックレスを外し、そこに向けてのようにブツブツと何かを呟いたら、ネックレスのまわ り魔法陣があらわれ石が光りだした



すご、魔法陣があらわれた!石が光った!



驚きで石をガン見する

すると急に、魔法陣があらわれるよりも、石が光ることよりも驚くことに、この美しい人が私に抱きついたきた

目の前に美しい人の肩が迫っている

ああ、なんの匂いかな。爽やかないい香りがする

首に違和感を感じると、すぐに離れた

首元に触れてみると、さっきのネックレスが首にあるのがわかる

さっき抱きついたのはこれをつけるためだったのか

このネックレスを私につけるために抱きついたのなら、ラッキーだ。
こんな美しい人にまがいなりにもだきつかれたのだから