ユメセカイ

「いったっ!」

おでこに痛みを感じて目を開けると、ここは自室の床の上。


やはりさっきのは、夢だった。
私は昼寝から目覚めたのか

時計を確認してみると、16時2分。
2時間くらい寝ていたのか

確かにあれは夢だったと、今だとはっきりわかるが、
3回の夢が繋がっていた?

しかもあんなに感触がしっかりしていた夢なんて初めてで。
シチューの味だって覚えている


もしかして本当に異世界へ行っていたのではないか?

でもこの現実では確かめようがない。
また夢を見なければ



・・・・・・。



もしかして、だけど


もしかして、もしかして。

夢の続きは、あの角のライオンに食べられて死んでいるのではないだろうか



死んでいないとしても大怪我だったり、
ううん、この場合もし仮に死んでいたらどうなるの?


一生夢を見なくなったりするのかな?

それともゲームみたいに死んだらスタート地点のあの森の中とか?

またあんなに歩くのは嫌だな



とにかく、次に寝るのが怖い


怖くて仕方ない


どうしても嫌な方向に考えてしまう

あーあ、もし私が可愛い女の子で主人公みたいな明るい性格とかだったら、王子様があの場面で助けてくれるのにな

私ではま ったく絵にならない

そんな人生都合良くないよね

ずっと角の生えたライオンのことをどうしようどうしようと考えていたら、あっという間に夜に。


目がギンギンに冴えている。


寝たくなくて、ずっとテレビを観ていたら母が来て


「明るい、うるさい、もう寝ろ」

と叱られた
どうして起きてくるのさ
ほんの小さな音でも起きるなんてもうあり得ない!


人の気も知らないで!


勿論夢のことなんて話せるわけもなく、大人しくテレビと電気を消して布団に横になる

横になっても勿論寝れるわけもなく。
しかし、さすがに横になって1、2時間経ったときには、いつの間にか寝てしまっていた