ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ………。
ポチッ
「んんー、眠い…。まだ寝る。」

私はゆっくり目を閉じた。
だが……

ガチャッ
「おーい!妃依。いつまで寝てんだー?」
ついに、お兄ちゃんが来てしまった。




私は都内にある南城高校に通う、
野崎妃依(のざきひよ)。
高校2年生、部活には所属していない。
両親が共働きなだけあって、家事は得意。勉強は普通なんだけど、極め付きは私が致命的な運動音痴である事…。
身長は153cmで、ちっちゃいってよくバカにされる。

で、今登場したのが私のお兄ちゃん。
野崎颯人(はやと)。
高校3年生で一個上で、お兄ちゃんも私と同じ南城高校に通っていて、男バレに所属している。お兄ちゃんは勉強も出来てスポーツもできる。そして、身長は189cmある。
私は心の中で、私が生まれてくる前に私の養分(才能)をお兄ちゃんに吸い取られたと思っている。
あと、私のお母さんは日向子(ひなこ)でお父さんが陽平(ようへい)だ。
お母さんはファッションブランドを営んでいて、お父さんは冒険家で世界中を飛び回っている。
両親はあまり家に帰ってこないから、はっきり言うとお兄ちゃんと二人暮らしみたいなもんなんだよねー。