「白羽くん
って大丈夫!?

本当に顔真っ青だよ!?」




あの子が僕を見て

僕を心配してくれている




嬉しくって

嬉しくって仕方ないのに





「…ごめっ…
ちょっ、トイレ……」




まるでバス酔いしたみたいな気分だ

僕は右手で口元を押さえて

トイレへ駆け込んだ








「……はぁ」




お腹空いた

胃の中空っぽ





折角(せっかく)

あの子が来てくれたというのに

今世紀最大の幸せだったかもしれないのに




逃してしまった

僕の馬鹿野郎……