僕があの子を好きになっても良いですか?







お母さんもそこそこ美人なんだろうなぁ

ちょっと見てみたかったかも





「……どうしたの?迷子?」


「え?」




立ち止まると目の前に

仁王立ちしている男の人が居た



整えられた黒髪を自然に遊ばせていて

黒いスーツを着ていて

首や腰にはシルバーのアクセサリーがつけられ

耳についたピアスなどが光った



ニコッとした人の良さそうな笑顔で

その人はあたしに近づいてきた





「迷子?」


「迷子と言うか…トイレ探していて」


「こっちだよ」




スッと自然な動作で手を握られる

…手を男の人と繋ぐなんてお父さん以来

凄くドキドキしちゃう…