「どうして…
どうして発作なんて…
グッ……
僕はもう…
生きることが
出来るんじゃないの…?
どうして…
ドウシテ…
何で…
何デ…
ゲホッ…ゴホッ……」
口から血が出てくる
出てくる
出テクル
「どうしてだああああッ!!??」
狭い家で
彼は叫んだ
だけどやっぱり苦しくて
何度も何度も血を吐いた
辺り一面血まみれになった
それなのに血は止まらない
「見たくないのに…
見タクナイノニ…
血ナンテ
見タクナンテ
ナイノニ
ゲホッ…ゲホゲホッ……ゴボッ……」
彼は不定期に動く心臓を押さえながら
血にまみれた口を拭き
ずっと憧れていた
街へと飛び出した


