一位は八桐だった。
止まると吹き出してくる汗を腕で拭って、一位の旗の前で呼吸を整える八桐がこちらを見てニヤッとした。
「おつかれ…、早いなお前」
「日頃の成果だよ」
汗が垂れて暑そうだというのに、分泌される爽やかオーラは揺るぎない。
「でも、葉月に勝てたのはちょっと嬉しいかもしれない」
「なんだそりゃ」
「…若ちゃんが勝ちたがってたから」
「足の早さならあいつに圧勝なんだがな」
「そういえば、若ちゃんが本気で走ってるのみたことないかも」
「あー、驚くぞ」
「へー…、あ、次から女子みたい」
「楓は100mでんの?」
「他の如何なる競技も拒否してたよ」
「あー、目に浮かぶわ」
100mを希望したのも競技時間が短いからだろう。
「あれ楓だ」
「本当」
楓がスタートする。
スタートダッシュがうまくいったようで、勢いを殺すことなくスムーズに走り出す。
「意外に早いね」
「最初だけな」
八桐がえっ、と言った頃には、順位が落ち始める。
カーブを曲がりきる前に減速して、距離を詰められ、最後の直線で最下位となってゴールした。
「…なにいまの」
「100m全力で走り切る体力がないんだってよ」
「なにそれすごいw」
大胆に最下位なくせして大袈裟なくらい肩で息をする楓が、順位別の列の最後に加わった。
あいつは体育祭終了まで参加していられるんだろうか。
少し心配になった。
止まると吹き出してくる汗を腕で拭って、一位の旗の前で呼吸を整える八桐がこちらを見てニヤッとした。
「おつかれ…、早いなお前」
「日頃の成果だよ」
汗が垂れて暑そうだというのに、分泌される爽やかオーラは揺るぎない。
「でも、葉月に勝てたのはちょっと嬉しいかもしれない」
「なんだそりゃ」
「…若ちゃんが勝ちたがってたから」
「足の早さならあいつに圧勝なんだがな」
「そういえば、若ちゃんが本気で走ってるのみたことないかも」
「あー、驚くぞ」
「へー…、あ、次から女子みたい」
「楓は100mでんの?」
「他の如何なる競技も拒否してたよ」
「あー、目に浮かぶわ」
100mを希望したのも競技時間が短いからだろう。
「あれ楓だ」
「本当」
楓がスタートする。
スタートダッシュがうまくいったようで、勢いを殺すことなくスムーズに走り出す。
「意外に早いね」
「最初だけな」
八桐がえっ、と言った頃には、順位が落ち始める。
カーブを曲がりきる前に減速して、距離を詰められ、最後の直線で最下位となってゴールした。
「…なにいまの」
「100m全力で走り切る体力がないんだってよ」
「なにそれすごいw」
大胆に最下位なくせして大袈裟なくらい肩で息をする楓が、順位別の列の最後に加わった。
あいつは体育祭終了まで参加していられるんだろうか。
少し心配になった。

