________ ………



遅い。


あれからかなり時間が経ったというのに、一向に起きる気配はない。

30分前に覗いてみたけど、
まだ真っ赤な顔で静かに寝ていた。


少しは熱下がってるといいんだけど。



この診断書を書き終わったらもう一度見に行こう、と思ってペンを手に取ると
診察室の扉が開いて大地が入ってきた。



「優苗は?」



「奥で寝てる。全然起きない」



そっか、と呟いて奥へと入ると大地を
診断書は後で書くことにして追いかけた。