「手を出して」

「なんでですか?」

「いいから出しなさい!」

高ノ宮はわけは分からないが、
睦月の指示に従った

睦月はしぶしぶ出した高ノ宮の手を引っ張り、
自分の手で覆った

高ノ宮の魔力を回復させる間に睦月は
元隊長のことについて話をした

「結論から言うと元隊長は死んでない
ただ1度部隊を辞めただけ
辞めさせられたと言うべきね
国王様に

元隊長はあのときの戦いで死にかけているの
元隊長はその頃の副隊長2人に
助けられたから生きてはいるものの、
唱えてはいけない魔法を唱えたせいで
死にかけたから部隊長を下ろされた

そして後任の隊長が彼ということ

隊長を下ろされた元隊長というのが
私のことなの
副隊長だったのが水無月優翔と如月咲希
だから貴方は私には勝てるはずがないの
今の段階では」

まさか今まで手合わせをしていたのが
自分の求めていた元隊長とは知らなかった

高ノ宮は終始ぽけっとしながら
話を聞いていた