振ったのは僕だった。



『ん。ありがと』


「いらねーよ!受け取っとけよ!」


『元彼に世話になりたくないんで』


私達別れたんだよ?
今付き合ってる訳じゃない。


しかも私は振られたんだよ。
こんな気を持たすような事本気でしないでほしい。


早く過去を消したいのに、困るんだよ。



「…んだよ、それ」


おとは力強く言う。



『心配してくれてありがとね、もう大丈夫だから戻るわ』


お金をおとに渡し、居酒屋に戻ろうとした瞬間ー。



ガラッ!!