振ったのは僕だった。




「お前さぁー高校の時も煙草の臭い、嫌いだったよな。まだ治ってねーんだな。」


『えっ!?』


「お前の横でスパスパ吸ってる人はいるしな」


日向さんの事かな…
ていうか、そこまで見ててくれたんだ。



『うん…まぁ…』


「まぁ先輩が吸ってたら、煙草の臭い嫌いなんですとは言えないよな!」


ハハッ!と笑いながらおとは話す。



『そうなんだよ!だって私より年上だしさ、私より先にこの会社いたしさ、煙草嫌いですなんて言ったらダメじゃん!?』


「俺だったら…もっとこうオブラートに包んで言うかな。」


『んー、例えば?』


「俺排気ガスの臭い嫌いで~みたいな!」


『ブハッ!排気ガスって!それ全く別もんだから!』



煙草の事を排気ガスと置き換えてるおとが可笑しくて、思いっきり笑う。