その嘘に踊れ


もう二度と会わない。

アオのために。
私の心の中に灯る、アオとのあたたかい思い出のために。

そう決意すると、また胸がギシギシと軋み、呼吸困難に陥った。

ナニコレ、呪い?

青い瞳の優しい悪魔め、やりおる。

そんなこんなでひとまず私は、あの中層集合住宅とは別の廃墟を根城とするストリートチルドレンになった。

食料や生活用品の調達は、セキュリティを掻い潜って情報を盗むよりも遥かに簡単だった。

カモと見定めて寄ってくる犯罪者をあしらうのは、テロリストを掃討するよりも遥かに簡単だった。

うん、ストリートチルドレンってか完全にアウトローだよ、コレ。

だが、私を止める者はもういない。

着々と廃墟を自分好みの城にリフォームし。

着々とご近所サン(犯罪者&ホームレス)を掌握し。

自由を満喫する私の元に、案の定組織から暗殺者が送り込まれた。

よろしい。
ならば戦争だ。

私はアッサリ返り討ちにしてやろうと思った。

だがその暗殺者…ヘーゼルの瞳と金の髪を持った青年は、なんだか様子がおかしかった。

動きも表情も、殺気すらも作り物めいていて、まるで人形のような…

なんだ、コレ?

好奇心に負けた私は、アッサリ返り討ちにするのをやめた。

アッサリ青年から武器を取り上げ、アッサリ拘束し、アッサリ事情を聴くに至った。

その時、私は初めて知った。

自分とは似て非なる、『Unnamed Children』という存在を。